GPTなど優秀な生成系AIは優等生
Chat GPTなどの生成系AIの注目度が世界的に高まっています。以前から画像生成AIのMidjourneyやChat GPTの旧バージョンGPT3は、技術への感度が高い方に注目はされていましたが、Chat GPTにより一気に一般層にも広がりました。
今後もChat GPTなどの生成系AIは進化を続け、新バージョンが出る度に話題に上がるかと思います。こういった生成系AIに必須なのが、非常に高い計算能力を持った大規模な設備とデータリソースです。これを実現出来るのは今後も巨大IT企業に限定されるでしょう。Chat CPTを開発したOpenAIもマイクロソフトと組むことで、設備面を充実させています。
追随する企業もGoogle、Amazonなどの巨大IT企業が中心となりそうです。
こういったグローバルで活躍する巨大IT企業はコンプライアンスもしっかりしていますから、生成系AIで生み出されるコンテンツも優等生なものになります。現在(GPT4)の生成系AIは回答に間違った内容が含まれることが弱みではありますが、今後進化し活用が進む中で生成系AIの最大の弱点は、「生成されるコンテンツが優等生過ぎて面白味に欠ける」ということになるかもしれません。
人間はエロか過激系に傾倒する
生成系AIによりコンテンツを産み出す側の人間の仕事が奪われるのは間違いありません。複数人で作成していたコンテンツを、生成系AIを活用することで1人で作成できる。といったことが普通になります。
文章や画像、動画やゲーム。様々な分野に影響が出るでしょう。
しかし、先ほど書いたように、グローバルで活躍する巨大IT企業が開発する、優秀な生成系AIは優等生です。特に日本で人気のゲームやアニメのように、肌の露出が多いキャラクターやそのような内容の文章などは生成できないでしょう。
そうなると、生成系AIに仕事を奪われた人間は、エロか暴力的または犯罪的な過激系コンテンツの生成に傾倒するようになるかもしれません。そういった分野は生成系AIでは対応できないからです。
人間がエロや過激系しか生成しなくなったら、AIは何を学ぶ?
生成系AIは過去に人間が作成したデータから学習し進化しています。今後もそれは変わらないでしょう。しかし、人間が作成するコンテンツがエロや過激系ばかりになった後、AIは何を学ぶのでしょうか。
SF的に考えるとAIの思考がそれらに感化されて、過激な方向に進化していく。しかし、制約からそういった内容は生成し出力ができないため、表向きは進化が止まったように見える。しかし、実際には危険な思考を持ったAIが誕生していて。。。みたいなことも起こるかもしれません。SF映画やアニメのディストピアの典型パターンが現実になるのか?
最近の生成系AIを見ていると、ありえるなと思えてしまうのが怖いです。
生成系AIとうまく付き合っていくしかない
私は生成系AIの可能性には期待しています。特に生産性の低い日本では有効活用できれば武器になるでしょう。
どのようにすれば活用出来るのか?生産性の低い日本的な思考からの脱却が必要になります。活用するうえで、AIが生成したものの正しさを説明する資料を何十ページも求めるような経営層のもとでは、生産性向上は臨めないでしょう。
生成系AIのメリット、デメリットを正しく理解し、任せるところは完全に任せるといった判断がキッチリできれば生産性向上に大きく寄与するはずです。
時間外をたくさんして一生懸命働いているフリをする働き方から、楽して最大の成果を上げることに美徳を感じる働き方へシフトしたいですね。