チート行為対策に巻き込まれたeスポーツカフェ。対策は難しそう

文化

客の不正行為にお店が巻き込まれた?

eスポーツという言葉が一般的になり、プロを目指す方も徐々に増えてきています。ゲーム業界が盛り上がれば、より面白いゲームが登場する可能性も高まりますから、ガチでプレイするゲーマー以外の方にも恩恵はありそうです。

しかし、eスポーツにお金や生活がかかってくると、不正(チート)行為も増えてきます。チートを行うチーターが存在すると、eスポーツの公平性が保てなくなり、徐々にプレイ人口が減っていき、早期にサービス終了といった事態も考えられます。そうならないようにゲームメーカー(運営サイド)はチーターの対策にかなり力を入れています。

そんなチーター対策に巻き込まれてしまったのが、「e-sports cafe」です。

e-sports cafeスペースで客が不正行為を行いプレイ不能に

e-sports cafeはeスポーツの普及と発展を応援するべく、eスポーツユーザーの拠点となるコミュニティスペースを目指して運営されている店舗です。ネットカフェのように利用時間に応じた料金を支払い、PCスペースを借りて好きなゲームを楽しめるものです。

通常のネットカフェと違うのが、最近の人気ゲームも快適に遊べるぐらいのハイスペックPCも用意されている点です。

ハイスペックPCを買ったり、自作したりするには最低でも20万円は覚悟した方が良いため、こういったcafeで気軽に楽しめるのは非常にありがたいことです。

しかし、e-sports cafeで人気ゲームVALORANTのハードウェアBANにより、店舗内PCでVALORANTがプレイ出来ないという事件が発生しました。2022年7月4日に発生し、7月7日には復旧しプレイ可能となったようですが、お店への影響は大きかったはずです。

eスポーツのチート対策「ハードウェアBAN」

eスポーツでのチート対策として、不正発見次第アカウントの削除を行う、アカウントBANが一般的ですが、チート用のアカウントを作り不正を行っている場合には、アカウントBANは全く役にたちません。そこで最近ではアカウントとハードウェア(PC)の両方で判定し、BAN(プレイ禁止)する対策が主流となっています。ハードウェアBANに関する詳しい情報は非公開です。公開すればチーターに対策されるため当然ですが、最低でもPCは買いなおす必要がありそうです。

先ほどの話しに戻るとe-sports cafeでハードウェアBANされたということは、お店のPC等の環境からはVALORANTがプレイ出来ないという状況です。詳細な原因は不明(Twitterで客が不正行為を行ったとツイートされていますが真偽不明)で、VALORANTのチーター検出エラーかもしれません。しかし、最も可能性が高いのはお店でプレイしていたユーザーがなんらかのチート行為を働き、運営サイドがそれを検知しBANを実行した可能性です。e-sports cafeでこれら不正行為を防止することはかなり困難です。

また、ハードウェアBANにより自宅PCでのリスクを回避するため、e-sports cafeが利用される恐れもあり、これは真剣に考えるべき課題です。

お店が実施できそうな対策案

e-sports cafeを利用するごく一部の不正客への対応として、お店側が必要以上に対応を迫られるというのは不本意かもしれませんが、影響の大きさを考えると対策は必要そうです。

すでに実施されているかもしれませんが、以下のような対策が必要そうです。

規約を見直しチート行為をけん制する

真っ先に実施すべきは店舗利用規約の改定です。2022年7月7日時点で確認したところ、店舗設備に損害が発生した場合、損害を実費請求するとありますが、チート行為に関しては発見次第、将来発生しうる損害も含め賠償請求するぐらいの強気な規約でも良いかもしれません。

操作記録を取る仕組みの導入

未然に防ぐことができないなら、発生時に犯人を特定できるような仕組みが必要です。こういった店舗は監視カメラは複数設置しているでしょうが、PC内のチート行為などを見抜くのは困難です。操作履歴を記録するソフトウェアはたくさん存在しますので、そういったものを導入して発生時に対応できるように備える必要があります。

しかし、操作記録を残すアプリケーションはPCに負荷をかけますので、スペックが重要なeスポーツとは相性が悪いのが悩みどころです。

対策はチーターにリスクの高さを印象づけるしかない

上記のような対策はいろいろ考えられますが、自宅でチート行為を行うよりも、e-sports cafeのような店舗で実施する方がリスクが高いことをチーターに思い知らせることが最も重要です。

今回のVALORANTのハードウェアBANは店舗にチーターが居たかどうかは公式にアナウンスされていませんから、なにかの間違いでBANされた可能性もありますが、お店としてチーターリスクを排除することは、事が起こる前に考えておくべきことです。

健全にeスポーツが楽しめる環境が広がれば良いなと思います。

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