各自治体でバラバラに実施するのは無駄が多い
宮城県多賀城市で地元産業の活性化を目的とした割引券を配布したところ、割引券を求める市民が殺到し大混乱というニュースが掲載されていました。
こういった施策は様々な自治体で実施していますが、トラブルのニュースが絶えません。
通常の企業でしたら過去の失敗を糧に対策を施しますが、各自治体はトラブルを共有してナレッジを貯めるような仕組みは無さそうです。
割引券配布など各自治体で共通の取組となりそうなシステムは共通化が望ましい
見出しを書いていて、非常に当たり前のことだと思いますが、それが出来ていないのが今の地方自治体ということで、あえて書きます。
今回話題になった多賀城市よりも市民数が多い自治体でも、割引券配布方法の工夫でノントラブルで実施出来ている例も多数あります。
市民数の大小よりも自治体がシステムにお金をかけられるかどうかもポイントかもしれません。そういったシステムにお金をかけられない自治体にも、スムーズに施策が実施できる共通システム化ですとか、全国レベルでのサポートが無いと今後も同様のトラブルに見舞われそうです。
自前で用意できないなら、決済アプリやポイントサービスと連携して提供出来ないか
上に書いたような共通システム化など理想ではありますが、すぐには実現できないでしょう。
自治体が自前で割引券配布システムを用意できないなら、例えば決済アプリやポイントサービスなどを提供している民間企業とタイアップで実施するなどを考えても面白いかもしれません。
自治体ですと複数企業での競争入札などハードルは高いですが、自治体とタイアップしたい企業は結構多いのではないでしょうか。ただし利用者数との兼ね合いもあるので、いずれにしても複数の市で連携して実施する方が、手を上げる企業も多そうです。WinWinの関係を築ければシステム構築費用なども抑えられる可能性もあります。
失敗から学ぶため、各自治体で起こった失敗を共有すべき
自治体間の連携については、さまざまな検討がされているような形跡は見られますが、現状を見るとあまり成果はなく、今だに各自治体は自分のテリトリー内で仕事をこなしているような状況かと思います。
失敗から学ぶということは非常に重要で、興味ある方は「失敗の科学」という本が非常に面白くて参考になりますので是非読んでみてください。
難しいことはさておき、とにかくまずは各自治体間で失敗事例と対策の共有が必須だと思います。失敗を学んでおけば割引券配布トラブルも未然に防げる事例ではないかと思います。