日本ほど自国が発祥の産業に関心がなく、消極的な国はないと思います。
最近ようやくアニメやマンガ、ゲームなどが脚光を浴びるようになってきましたが、それでも社会的な立場はまだまだ低く感じます。
ゲームはずっと以前から海外が主戦場となっていますし、アニメの制作も海外シフトが進んできています。
円安が続く日本は世界にもっとコンテンツを高く売るべき
いまだにゲームやアニメ制作にかかわる人たちの給与水準はかなり低いと思います。世界でこれだけ認められ、求められているメディアであるにもかかわらずです。
ビジネス構造や戦略がおかしいとしか思えません。
任天堂という最良の見本が存在しているのに、いまだにリソースを浪費して儲からない事業構造(一部ががっぽり儲けているかもしれないが)が蔓延しているのはなぜでしょうか。
任天堂のモデルはゲームだけではなく、アニメやマンガといったメディア事業全般で学ぶべき点が多いはずです。
IP(知的財産)を徹底的に育て守る
任天堂の最大の強みはIP(知的財産)です。
まさか配管工のひげおやじのマリオが、こんな世界的なキャラクターとして40年以上も第一線で活躍するとは、子供時代には想像もできませんでした。
生み出したキャラクターをしっかり育てて、守ることが徹底されています。
一方、アニメ業界を見ると、もっとしっかり育ててもよいのでは?と思うような作品やキャラクターも使い捨て、とにかく消費して、どんどん新しいものを投入していきます。
昨年、どんなアニメがあったっけ?と思い出すのが大変なほどです。すごくもったいないし無駄が多いなと感じます。
世界のメディア工場となりプラットフォーマーの上に立つ
現状はYoutubeやNetflixなど、メディアを再生するプラットフォームは海外に独占されている状況で、メディア制作サイドの立場はあまり強くはありません。
しかし、立派な器があっても中に入れるものがなければ無価値なわけで、日本が世界のメディア工場としてシェアを拡大し、ファンがもっと増えれば立場は逆転するはずです。
国もメディア戦略を真剣に考えて、世界に対抗できるような政策を打ち出してほしいところ。その際は口は出さずにお金だけ出すようにしていただきたい。
なぜか国が絡むと事業がうまくいかないですからね。
もっと、あるものを活かして、制作ライン全体が楽して儲かる術を考えていくべきでしょう。