Googleアプリの決済方法を選択可能に
2022年9月1日よりGoogle Playでのユーザー選択型の決済方法が試験提供開始されています。これによりAndroidアプリからの購入について、ユーザーが決済方法を選択できるようになります。
なぜこのような対応をしているのかというと、特に欧州では巨大プラットフォーマーへの市場独占に強い圧力をかけて緩和する動きが強く、それに対応するかたちで決済方法をユーザーが選択できるよう仕様を変更する流れです。
ユーザーがGoogle Playストア決済以外を選択すると、アプリ提供事業者がアプリストアに支払う手数料が4%引き下げられる仕組みで検討されているようです。
Kindle本がアプリ内で購入可能になるかも
現在はAndroidのAmazonショッピングアプリやKindleアプリから、Kindle本を購入することが出来ません。これはGoogle Playストアのルールで決済方法が決められていることから、アプリ内でKindle本の決済ができず、わざわざWebブラウザでストアページを開いて購入する必要があります。
上記の決済方法が選択可能となれば、Kindle本もアプリ内で購入が可能になるかもしれません。しかし、ユーザーが選択する方式となるため、当然Google決済を選択する可能性もあり、そうなるとAmazonはKindle本購入にこの方式は採用しないかもしれません。
ゲームアプリはテスト段階では対象外らしい
今回の決済方法のユーザー選択の仕組みについて、テスト対象はゲームアプリ以外となっています。決済金額として最もゲームが多いと思いますが、テスト終了後の本番適用ではゲームアプリが対象となるのか気になるところです。
以前、人気ゲームの「フォートナイト」で、アプリストアでの決済による手数料が高すぎるという理由から、アプリストアへの掲載を取りやめました。現在iOSとAndroidどちらの公式ストアにもフォートナイトはありません。
モバイルでフォートナイトをプレイするには、クラウドゲーミングを利用して遊ぶかたちとなっています。フォートナイトに限らず、ゲームアプリ提供者からは手数料が高すぎるという指摘は以前からありました。Googleとしても人気ゲームがクラウドゲーミングに流れると、アプリ手数料収入が激減しますから避けたいはずです。
恐らくテスト段階ではゲームアプリは対象外ですが、本番適用の際には徐々にゲームアプリにも決済選択式が導入されていくのではないでしょうか。
Appleはどう動くのか？
今回のGoogleのアプリストアでの決済選択方式導入に対し、iPhoneのAppストアはどのように動くのでしょうか。当然Appストアにも独占に対する懸念は出ていますので、Googleの動きを無視する訳にはいかないはずです。
しかし、iPhone独自仕様のLightningケーブルに対して、かなりの圧力がかかっていましたが、今まで継続している事を考えると、決済方式についてもAppleは数年はそのままかもしれません。Lightningケーブルに関してはEUが法の圧力もかけているので、近日廃止という流れになりそうです。Appストアも法で圧力をかけていくかたちになるのでしょうか。
決済方法の選択はユーザーにとっては嬉しい仕組みだと思いますので、Appストアも早期に実現して欲しいところ。
この仕組み導入でフォートナイトがストアに戻ってくるのか？そのあたりにも注目したいです。
