時間差でPS5やPS4版の発売発表の意味

先日2023年6月12日のイベント「Xbox Games Showcase」にて、アトラスの新作が多数公開され盛り上がりましたが、各作品の発売機種欄にはXboxとWindowsPCの記載しか無かったことから、XboxやPCに独占で発売されると思われた方も多かったと思います。

以前から期待されていたアトラスのファンタジーRPG「メタファー：リファンタジオ」、人気作ペルソナ5の舞台やキャラクターを活かしたシミュレーションRPG「ペルソナ5 タクティカ」、人気作ペルソナ3のフルリメイク版「ペルソナ3 リロード」など、従来のファンの方には注目のラインナップです。これほどのラインナップがシェア的にかなり厳しい状況のXbox独占で発売されるのか？という疑問がありました。

「Xbox Games Showcase」の直後に発表時のみの独占対応機種表記で、PS5などの他機種にも発売されるというウワサが早速流れました。このウワサが本当なら、ユーザーの事を何も考えていない愚策だなと思いました。マイクロソフトはもちろん、アトラスに対しても悪い印象を与えそうです。私はさすがにこのウワサは嘘なのではないかと思っていました。

しかしそう思っていた矢先の本日2023年6月14日、まずペルソナ5 タクティカのPS5、PS4、ニンテンドースイッチ版発売が発表されました。今後残りのメタファーやP3リロードについても追加発表がありそうです。

生成AI時代に向けた戦略？

マイクロソフトといえば生成AI「ChatGPT」のオープンAIと協力し、生成AI市場でリードし始めています。WEBの検索エンジンに生成AIを組み込むことがスタンダードになることは間違いありません。生成AIはWEB上の数多の情報から回答を導きます。

今回「Xbox Games Showcase」で先行発表された内容は、世界中のWEBサイトで我先にと公開されたはずです。それらの情報では発表された人気タイトルの対応機種はXboxとPCのみとなっています。一度公開した情報を後からわざわざ修正しないでしょうから、AIがWEB上の情報から取捨選択したとすれば、対応機種はXboxとPCのみと回答を生成するかもしれません。
もしも、ここまで考えてわざわざ発表のみ独占としたとすれば質が悪いです。

Xbox独占と勘違いして本体を買うことを狙ったの？

やはり、今回の発表時のみXbox独占っぽく見せて、後から追加でPS5やニンテンドースイッチ版を発表する意図が分かりません。Xboxの発表会ですので、発表会の映像にはライバル機種を掲載する必要はありませんが、各タイトルの公式サイトもXboxとPCのみの表記となっており、一定の期間はXboxとPCのみとする取り決めがあるのは明らかです。

発表直後にアトラスの新作を遊びたいから、Xbox本体を買った方が仮に居たとして、本体を買った後に実はPS5やスイッチでも遊べますと分かったとしたら、ユーザーが悲しい気持ちになるのは明らかです。ここまで狙いが不明な戦略はありません。

そう考えると、上の方で書いた生成AI時代に向けた戦略と考える方がしっくりきます。しかし、それはそれでかなり質が悪いので、いずれにしても今回の件は、マイクロソフトとアトラス共に印象最悪です。 アトラスのゲームは好きなのにもったいない。。