N高等学校のノウハウを活かした新しい大学「ZEN大学」

2025年4月に開学予定の「ZEN大学」は、オンライン通信制大学です。ドワンゴと日本財団が共同で設立する一般社団法人日本財団ドワンゴ学園準備会が運営する予定です。この大学の目的は、教育格差による社会課題の解決と次世代人材の育成に貢献することです。

ZEN大学は、ICTの活用により、質・量が充実した授業を提供します。全ての授業はオンラインで実施され、生徒は好きな時間に好きな場所で学ぶことができます。授業料は年間38万円と低価格で、収入や地域に関係なく大学教育を受ける機会を提供します。

最先端のテクノロジーと最前線で活躍するプロフェッショナルの教員たちが、生徒たちの個性や関心を尊重した教育を行います。

2023年6月6日の18時よりZEN大学のオンライン発表会が予定されています。発表会に先駆けYoutubeに広告動画が配信されました。

Youtube発表会会場

積極的に勉強したい方におすすめしたい「ZEN大学」

ZEN大学はN高等学校と同様に卒業するだけなら、ほぼ誰でも卒業できるはずです。N高等学校は年1回のテスト、規定回数のスクーリング。決められたレポートの提出。これだけで卒業は可能です。正直「こんなに簡単に高校卒業できるの？」と思いました。ZEN大学に関しても同様だと思います。

しかし、N高等学校は毎日のように追加の学習コンテンツの案内が届くなど、積極的に勉強したい方には通常の高校では体験できないような学習が可能です。

業界の最前線で活躍する方の講義などもあったり、大人からすると自分が受講したいわ！と思うような授業も多数用意されています。こういった講義が受けられるのもN高等学校ならではだと思います。また海外の学校との学習や留学なども充実しています。

ZEN大学も同様のスタンスで運営されるでしょう。最低限のカリキュラムだけこなして大学を卒業だけしたい、という方にはZEN大学は向いていません。追加講義や学習コンテンツを使い切るぐらい学習意欲が高い方には、非常に魅力的な学校になるはずです。

こういった大学で自律的に学習できる人材がこれからの社会には求められます。

ZEN大学の登場により、従来型の大学は本気で対策をしないと厳しいでしょう。有名大学については問題は少ないかと思いますが、私立で人気も平均以下の大学は特に、ZEN大学に生徒をかなり奪われるでしょう。

現在、N高等学校とS高等学校は、あわせて生徒数が2万人を超えており、日本一生徒数の多い高等学校となっています。今後さらに生徒数は増えるでしょう。

ZEN大学に関しても、恐らく数年で日本一の生徒数の大学になると予想します。そうなると他の大学は教育カリキュラム等で、ZEN大学に太刀打ちできなくなるでしょう。

従来型の大学ならではの強みを追及し、かつ徹底的な効率化を進めるなど対策が必要です。

6日のZEN大学発表会で詳細は分かるかと思います。他の大学がどのような対応を行うのか。また、日本の教育がどのように変化していくのか。楽しみです。