『Think Bigger』は、大きく考え、大きな成果を出すための具体的な方法を提供する一冊です。
著者のマイケル・W・モロー氏は、成功したビジネスパーソンの事例をもとに、創造的な思考、長期的な視野、そして課題を分割して取り組む方法など、ビジネスの現場で役立つ知識を分かりやすく解説しています。
本書内で書かれている、イノベーションを創造する際の定石である、ブレインストーミングではイノベーションは起こせないと、完全否定している点も面白いです。
私も何度かブレストはやった経験がありますが、現状の問題点を洗い出す程度は使えるものの、そこから新しい発想が生まれるとは思えないと感じていたため共感できます。
どう進めるべきか具体的に書かれている
本書は、単にインスピレーションを与えるだけでなく、読者が自分のビジネスやプロジェクトに直接応用できる実践的なアドバイスを豊富に提供しています。 例えば、新しい市場を開拓する方法や、顧客のニーズを満たすための革新的な商品開発など、具体的なビジネスシーンでのヒントが満載です。
また、『Think Bigger』は、短期的な成功にとどまらず、持続可能なビジネスモデルの構築や、リーダーシップの役割についても深く掘り下げています。
「もっと大きく考える」視点を取り入れるという部分に関しては、『具体⇔抽象トレーニング』もおすすめです。本書で取り上げられてる、数学者 吉田耕作氏の有名な言葉「あなたの話は具体的なのでわかりにくい。もっと抽象的に話して下さい」は目からうろこでした。 よく使われるのは「抽象的でわかりにくいから、具体的に話して」だと思いますが、具体的だとわかりにくい。ということがどういうことなのか、気になる方は『具体⇔抽象トレーニング』もあわせて読んでみてください。
少し逸れましたが、『Think Bigger』は新しいアイデアや戦略を見つけ出し、ビジネスの視野を広げ、創造的な思考を促進し、長期的な視野を持つことの重要性を教えてくれる一冊と言えます。
とはいえ、『Think Bigger』の考え方は数ある考え方のうちの一つと捉え、あらゆる場面を乗り切るための一つの武器として活用しましょう。